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1. まず押さえたい:「資産ランキング」は何を指すのか?

「日本人の資産ランキング」と言っても、実は“何の資産か”で見え方が変わります。主に次の3つが混ざりやすいです。

  • 金融資産:預貯金、株式、投信、保険など(現金化しやすい)
  • 純金融資産:金融資産 − 負債(ローン等)=“実質的にどれだけ持っているか”
  • 純資産(総資産):金融資産+不動産など − 負債(住宅の有無で差が大きい)

ニュースや調査でよく出る「富裕層◯万世帯」は、基本的に純金融資産(金融資産から負債を引いたもの)で区分されることが多いです。

2. 日本の家計が持つ“金融資産総額”はどれくらい?

日本銀行の資金循環統計をベースにした解説では、2025年9月末の個人金融資産は2,286兆円とされ、過去最高を更新したという整理が出ています(株価上昇や円安による時価変動の影響が大きい、という説明もあります)。

ここで大事なのは、「2,286兆円=みんなが均等に豊か」ではない点です。金融資産は偏在しやすく、さらに家計の中身(単身・子育て・高齢者)で生活の苦しさは大きく変わります。

3. 日本人の資産“階層ランキング”の代表例(NRIの5分類)

資産階層を“ランキング”として理解しやすいのが、野村総合研究所(NRI)の推計です。NRIは、世帯の純金融資産保有額で総世帯を5階層に分類し、世帯数と資産規模を推計しています。

■ NRIの分類(純金融資産ベース)

  • 超富裕層:5億円以上
  • 富裕層:1億円以上〜5億円未満
  • (以下、準富裕層・アッパーマス層・マス層が続く)

NRIの2025年2月公表の推計(2023年時点の推計)では、
富裕層(1億〜5億)+超富裕層(5億以上)の合計が約165.3万世帯(内訳:富裕層153.5万世帯、超富裕層11.8万世帯)で、純金融資産の総額は約469兆円とされています。

つまり、上位の資産階層だけで“とても大きな金融資産”を保有している構図が見えます。
これが「平均で見れば豊かそうなのに、生活実感は苦しい」というギャップの一因になります。

4. 貧困率の基本:「相対的貧困率」とは?

日本でよく議論される貧困率は、主に相対的貧困率です。ざっくり言うと、

  • 貧困線:等価可処分所得(世帯人数調整した手取り)の中央値の50%
  • 相対的貧困率:貧困線未満の人の割合

という考え方です。OECDの定義も同趣旨で、**貧困線を“中央値の半分”**として各国比較の指標を提供しています。

5. 日本の最新「相対的貧困率」:15.4%(所得年2021)

厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」では、2021年の貧困線は127万円、そして
相対的貧困率は15.4%(2018年から0.3ポイント低下)と整理されています。

同じ資料で、重要な内訳も示されています。

  • 子どもの貧困率(17歳以下)11.5%
  • 子どもがいる現役世帯10.6%
  • そのうち、**大人が一人(ひとり親等)**の世帯員では 44.5%

この「44.5%」はインパクトが大きく、貧困が“特定の家族形態・生活条件に強く集中しやすい”ことを示唆します。

6. なぜ「資産が増えても」貧困率が高く見えるのか?

ここが一番つまずきやすいポイントです。理由は複数あります。

(1) そもそも“金融資産”と“所得”は別物

金融資産が増える局面(株高など)でも、賃金や可処分所得が同じ速度で増えるとは限りません。資産の増加は、投資資産を多く持つ層ほど反映されやすい一方、所得が伸びにくい層には届きにくいです。

(2) 平均値のマジック(中央値が見えにくい)

「平均年収」「平均貯蓄」といった数字は、上位層が押し上げます。生活実感に近いのは中央値で、平均との差が大きいほど「平均を見てもピンと来ない」状態になります。

(3) 家族構成・就業形態で“生活の難易度”が変わる

同じ年収でも、家賃、教育費、介護、ひとり親か共働きかで可処分所得は変わります。国民生活基礎調査でも、ひとり親等の条件で貧困率が跳ね上がることが示されています。

(4) 相対的貧困は「社会の真ん中」が動くと見え方も動く

相対的貧困は、あくまで「中央値の半分」基準なので、社会の中心の所得分布の動きや、再分配(税・社会保障)の効き方で変化します。OECDも、この定義で各国を比較しています。

7. “ランキング”としての見取り図:上と下が同時に存在する日本

整理すると、日本は

  • 家計全体としては金融資産が巨大(2,000兆円規模)
  • 上位の資産階層(富裕層・超富裕層)が増えている
  • 一方で、相対的貧困率は15%台で、特定条件(ひとり親等)に深く集中しうる

という“二面性”が同時に起きています。

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